$ echo "foo file" > foo
$ ln -s foo bar
$ ls -l
total 4.0K
lrwxr-xr-x 1 teramako staff 3 1 7 21:26 bar -> foo
-rw-r--r-- 1 teramako staff 9 1 7 21:29 foo
bar ファイルを sed -i で書き換える
$ sed -i 's/foo/bar/' bar
$ ls -l
total 8.0K
-rw-r--r-- 1 teramako staff 9 1 7 21:29 bar
-rw-r--r-- 1 teramako staff 9 1 7 21:29 foo
$ cat bar
bar file
すると、bar がシンボリックリンクではなく実ファイルになってしまう。
何故?ということで、GNU sed のソースを読んでみた。 ちなみに、僕はC言語分からん。完全に雰囲気で読んだ。
とりあえず
git clone git://git.sv.gnu.org/sed
-i オプションの解析部分(sed.c)
まずは、sed.c
のコマンドラインオプションを解析しているところから。
int
main (int argc, char ** argv)
{
// ...
while ((opt = getopt_long (argc, argv, SHORTOPTS, longopts, NULL)) != EOF)
{
switch (opt)
{
// ...
case 'i':
// ...
if (optarg == NULL)
/* use no backups */
in_place_extension = xstrdup("*");
else if (strchr (optarg, '*') != NULL)
in_place_extension = xstrdup (optarg)
else
{
in_place_extension = XCALLOC (strlen (optarg) + 2, char);
in_place_extension[0] = '*';
strcpy (in_place_extension + 1, optarg)
}
break;
}
}
}
ふむ、ふむ、よく分からんが、in_place_extension
変数がバックアップファイルとなる名前の元っぽい。
in_place_extension
を使用している箇所を追いかける。
sed変換結果出力先(execute.c)
static void
open_next_file (const char *name, struct input *input)
{
// ...
if (in_place_extension)
{
// ...
output_file.fp = ck_mkstemp (&input->out_file_name, tmpdir, "sed",
write_mode);
// ...
}
// ...
}
どうやら、open_next_file
は出力先のファイルポインタを定めているようだ。
で、-i 設定時は ck_mkstemp
を呼んでいて、雰囲気的に一時ファイルが出力先になるようだ。
後処理(execute.c)
static void
closedown (struct input *input)
{
// ...
if (in_place_extension && output_file.fp != NULL)
{
// ...
if (strcmp (in_place_extension, "*") != 0)
{
char *backup_file_name = get_backup_file_name (target_name);
ck_rename (target_name, backup_file_name, input->out_file_name);
free (backup_file_name);
}
ck_rename (input->out_file_name, target_name, input->out_file_name);
// ...
}
}
closedown
では、開いたファイルの後処理系を担っているようで、-i 時には以下の処理を行っているようだ。
- バックアップファイル名(-iオプションの引数)が指定されている場合、元ファイルをバックアップファイル名にリネーム
open_next_file
で作った一時ファイルを、元ファイルの名前にリネーム
結論
端折りながらもダラダラと書いたが、 総合すると、
-i
のin-placeなsedでは、一時ファイル(mkostemp
)に変換した結果を書き出す- バックアップが必要なら、元ファイルを
rename
- 一時ファイルを元ファイルへ
rename
当初、僕はファイルを読み書きモードで開いて書き換えているのでは?と想像していたのだが、蓋を開けてみたら全然違う動きだった。
rename
、つまり、mvコマンドで上書きしているようなものなので、シンボリックリンクだったものが普通のファイルになってしまう理由も理解でき、満足。